2016年

4月

21日

穀雨ーー「自然」に対して思うこと

前の記事に書きましたが、“太陽と月の動き、両方を取り入れた昔の暦”(今の暦は「太陽暦」といって、太陽の運行だけを基準にして作られています)・「太陰太陽暦」で言うと--

4月20日あたりからを、「穀雨(こくう)」と言います。

 

1年間の四季を24に分けた「24節気」の春の分類のひとつで、田畑の準備が整い、春の雨が降る頃、という意味だそうです。

“穀物の雨が降る”とは・・・何とも豊かな感じがしますね。

 

ちょうど今日は久しぶりの雨です。

コンビニの商品で季節感が分かるというような時代に生きている私達は、こんな旧暦を生活に取り入れるといいかもしれません。“季節感を愉しむ”という、もはや蓋をされてしまった昔の日本人の感性が、少しばかり蘇るかもしれませんから。

 

とはいえーー

このところの連日の報道を目にしていると、・・・そんな気にもなれませんね。

4月14日から始まった熊本の地震。4月16日の夜中にあったマグニチュード7.3が本震だと発表がありましたが、あれから1週間経ったものの今だ揺れは止まず、かつてない規模の長丁場の地震で、被害は広がるばかりとなっています。

中央構造線上に起こっている地震は、日本列島を体に例えれば、背骨を揺るがしているといっていいかもしれません。体の中心である背骨は、とても大事な部分です。収束を願って止みません。

 

この地震により亡くなられた方、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

そして避難に遭われている方、今だ揺れが収まらない中、どれほど不安な気持ちでいらっしゃることでしょう。どうぞご自愛のほど、お祈り申し上げます。

 

九州の自然はスケールが大きくダイナミックで、深い野性の力を感じる場所ですが。こんな自然の営みに対して、人はなす術を知りません。

 

自然は人に「恵み」を与え「癒し」てくれる一方で、こんな破壊力も持ち合わせていることを、改めて畏れをもって思います。

 

本法人の所在地・西湖も、50年前に台風による山崩れを原因とした土砂崩れで、100人あまりが亡くなるという「足和田村災害」がありました。恵みが豊かであれば、自然の驚異はついて回るということを、ここの住民は身にしみています。

 

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2016年

4月

05日

清明ーー新年度の始まり

4月になりました。本法人も新年度が始まりました。

 

日本には、四季をあらわす美しい言葉がたくさんあります。

今日4月5日頃は、

「清明(せいめい)」(清浄明潔の略)

というそうです。

 

月の満ち欠けの他に、太陽の動きも入れた太陰暦の二十四節気のひとつで、

~すべての生き物が生まれ変わり、すがすがしく明るい空気が満ちる時期~

だとか。

 

いい季節ですね。

あたりを見回すと・・・

長い冬を越してきた生命たちが起き出して、

「おはよう~」と、声を掛け合っているようです。

 

ああ、ごめんなさい。

ここ青木ヶ原樹海は、暖かいところに住んでいる方と比べると、タイムラグがあります。

皆さんの住んでいらっしゃる所によっては、もう桜が満開だったりしている所もあるでしょう。

残念ながら、こちらはまだまだなんですね。西湖の春は・・・そう、5月の連休頃でしょうか。

 

それでも少しばかり、空が明るく風が優しくなったようです。

 

「清明」の今日。

樹海の片隅には、春を知らせるふきのとうが顔をのぞかせていました。

 

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