新しい季節の始まり

 

西湖では長い冬がやっと終わり

( 今年は大雪もありました! )、

樹海の山桜が咲き始めました。

ちょっとご無沙汰してしまいましたが、

皆さんお元気ですか?

 

 

こちら樹海の春の訪れは、

まずこの方が知らせてくれます。

「春が来たよ~!」

森のはじっこで、みずみずしい黄緑色を輝かせながら

ちっちゃい声で叫んでくれる・・・ふきのとう。

 

ふきのとうは酢味噌で和えたり天ぷらにしたりして

食べるのですが、ホロ苦い独特な味は

長い冬を越してきた  “感慨深い忍耐の味“  といったところでしょうか(笑)

寒さで固まったカラダに、しみじみ染みていく春の味です。

さて、そんな春。

この4月から新年度を迎えたHappy Villageですが、3月までの昨年度を振り返って

みればーー

Happy Villageメンバー、地元の方、他いろんな方のご協力の元に「自然環境保護」

と「文化の伝承」など、様々な活動をさせていただくことが出来ました。

活動の参加者はほとんどが子供たちですが、彼らからは、あふれんばかりの

「未来への可能性」と「元気!」をいただいたものでした。

 

今日はそんな昨年度の締めの活動のことを書かせていただきます。

 

まずはこれはーー黒板に書かれた表ですが、

何でしょうか?

・・・台本作りの授業です。

(担任の先生が、子供達に文字を埋めさせていきました)

 

地元小学校6年生が自分たちで劇を作る

演劇の授業が行われ、

本法人の「不二せのうみ劇団」は、そのお手伝いに

学校へ呼んでいただいたのでした。

 

子供たちが決めた演目は、「海ひこ山ひこ」。

富士山の御祭神・コノハナサクヤヒメの息子が織りなす神話です。

 

富士山学習の一環の授業ということで、担任の先生が熱心に指導される中、子供たちは一から劇を作り始めました。昨年H25年12月のことでした。

 

 

年をまたいで3月まで、

授業のお手伝いをさせていただく中で、

子供たちが台本を作り、大道具・小道具を作り、

お芝居の練習もしてーー

彼らが立派な役者となり、

ひとつの世界を創っていった姿を見せてもらったのは、本当に感動の連続でした。

 

演劇はこの世の中で生きる力を養うこと、

すべてが詰まっています。

 

表現すること、判断すること、考えること、協力すること。

そしてそれを見る人に伝え、感動してもらうには・・・?

 

自分で分かっていても、人には伝わらない。それを伝えるにはどうしたらいいのか?

・・・ジレンマの嵐、子供たちは悩みます。もう本当に、美内すずえさんのガラスの仮面状態(笑)でした。

その突破口となったのは、お客さんの前で演じた時

からでした。

 

授業参観でお母さんたちの前で。

全校の生徒の前で。

それから地域のお年寄りの会で。

しかもお年寄りの会では別の会でもやってくれと

オファーがかかり(!)、公演は全部で4回。

一番多くて200名のお年寄りの前で、彼らは演じたのです!

 

もちろんそれは、子供たちを指導し、支えた担任の先生始め校長先生や保護者の方の存在があってからこそ実現したことでした。地域のおじいちゃんおばあちゃんがどれほど喜んでくださったことか!

 

       子どもの劇の会場
       子どもの劇の会場

そうなんですね。

人前に出れば、恥もかく。

けれどだからこそ、力がつく。

表現力とは、自分の力ももちろんですが、見る人が育ててくれるものなんですね。

 

そんな、子供たちが成長していく姿を見せていただいく機会を持てる私たち本法人は、本当にシアワセです。

 

4月から子供たちは中学生になりました。

今までは最高学年だったのが、一気に新入生。

またたくさんの経験を積んでいくのでしょうね。

 

先日中学生になったばかりの彼らを、中学の校門で見かけました。真新しい制服を恥ずかしそうにまとった元・小学6年生。中にはブカブカの制服を着た子もいて、何とも微笑ましく・・・

お互い手を振り合ったものでした。

 

新しい季節の始まりです。

本法人も法人となって3年目。

彼らと立ち位置は一緒です。

NPO法人の低学年(笑)。

 

 

彼らに負けないように、たくさん学んでいきたいと思っています。

本年度もどうぞよろしくお願いします!

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コメント: 3
  • #1

    大森和代 (木曜日, 24 4月 2014 22:50)

    春ですね~ふきのとう・・・今年は佃煮にしたのを頂きました。
    今は山中湖も桜が満開。
    我が子は社会人となり新学期のときめきを感じる事が出来ない私にとって、学校と関わり続ける限り子供達の成長に関われる福村さんの活動は、羨ましい限りですね。
    また雨天プログラムに羊毛クラフトを取り入れる機会がありましたら、せひお声掛け下さいませ。
    今年の活躍、更に更に期待しておりますぞ。

  • #2

    小林ポチ (木曜日, 24 4月 2014)

     小学生の指導有意義でしたね。
    子供たちにとっては、彼らの人生の局面で力の源泉となることはま違いないですね。ポチも玲子さんみたいな大人に子供の時に会っていれば違った人生になったかも。おっとと、これはたらればでした。ポチもいろんな大人に育てられ、シロからポチになったんだ。・・・ワン!

     小淵沢もポチのところは、桜が咲き始めたところです。
    フキノトウは4月は二週間ほどから芽吹き、ふき味噌で一杯を愉しみました。そのままがじったことが有りますがひどい目に会いました。ふき味噌に至るまで、料理の先人も口を腫らしたんでしょうね。
    今朝は、かみさんがヨモギを摘んで蓬餅をつくりました。
    春ですね。
    あの大雪がうそみたいだ。
    ポン!

  • #3

    れいこさん (金曜日, 25 4月 2014 00:46)

    大森さん
    コメント、ありがとう。
    山中湖と西湖は、気候が一緒な感じですね。だから春の訪れも・・・!
    大人だって毎年この季節、新学期と思えば新学期(笑)。
    大いに学ぼう♪ 楽しもう♪・・・
    こちらこそ、今後ともよろしくお願いしま~す。

    ポチさん
    ありがとうございます。この活動は、子供達からたくさんのものをもらったとてもシアワセな時間でした。
    そして八ヶ岳も春なんですね。
    ふき味噌、よもぎ餅、いいですね~。奥さんの愛情と季節の始まりのエネルギーがいっぱい詰まったごちそう。心が満腹になりますね~♪